【ビットコイン】5000ドル割れで砕かれる幻想

ビットコインに対する甘い夢は、最近のさらなる価格下落で吹き飛ばされつつある

 

 

 

多くのファンは、ビットコインが従来の金融を葬り去ることを夢見たが、価格が5000ドルを割り込んだことで、株式や債券よりも投資家の弱気心理によってずっと影響を受けやすいという事実が分かってきた。

ビットコインの欠点は、基本的な価値を持ち合わせていないことだ

約10年前に発明されたビットコインはそれ以来、技術者とリバタリアン(個人の自由を至上価値として国家による制約を最小限にとどめるべきだと主張する人々)の双方に幻想を抱かせてきた。

つまり、個人や企業が銀行もしくは政府による搾取を受けずに世界中で資金のやり取りができる摩擦のない金融が約束されたということだ。

昨年ビットコイン価格が突然2万ドル近くまで高騰すると、それまで懐疑的だった投資家までその輪に飛び込み、二匹目のどじょうを狙った似たような仮想通貨の発行が続出した。

それが全て間違いではなかったとしても、今では非常に時期尚早だったように見受けられる。

イニシャル・コイン・オファリング(ICO)は今年に入ってブームが破裂した。米証券取引委員会(SEC)などの規制当局の締め付けや、EOSネットワークがICOを通じて過去最高の42億ドルを調達した直後にガバナンス問題に巻き込まれたことが原因だ。

伝統的な投資家を引き寄せたのは裏目に出たようだ

ライプト・ファンド・リサーチは、今年全体で仮想通貨専門のヘッジファンドの設立は最大150本に達すると予想する。

だがそのほとんどは高値近くで買い、既に大きな損失を抱えているはずだ。ビットコインはこの1カ月で約3割、昨年12月の最高値からは75%も値下がりしており、漂うのは投資家のあきらめムードだ。

ビットコインを手放す理由には事欠かない

1年前にビットコインから分裂して生まれたビットコインキャッシュ自体が、今月初めに再び2つの仮想通貨に分かれてしまった。

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、各中央銀行に独自のデジタル通貨発行を促しており、これはビットコインの地位に影を落としかねない

貿易摩擦懸念や金利上昇が株安・債券安を引き起こしていることから、投資環境全般も急速に悪化している。

S&P総合500種は20日にまた2%近く下がり、9月の高値からの下落率は10%に達した。

投資家にとってこれは痛手だが、リフィニティブのIBESデータによると、S&P500種企業は第3・四半期に約29%利益を伸ばした来年も増益基調は続く見通しだ。

こうした現実世界の支えは、ビットコインにとっていくら欲しても手に入らない要素と言える。

コインベースによると、ビットコインの価格は米東部時間午後2時24分に4500ドルをわずかに上回る水準だった。

それまでの24時間で約400ドル下がり、過去1カ月の下落率はおよそ3割に達した。過去最高値は昨年12月に記録した1万9500ドル強だった。