【平成最後の歌姫】安室奈美恵が引退して…最後の1年を振り返る

『25年間ほんの一瞬でもファンの皆さんの心に寄り添える歌手でいられたなら嬉しく思います』

引退日となった9月16日、公式サイトにつづったのは、歌手の安室奈美恵さんだ。
オリコンが発表した2018年のCDや音楽DVD、ブルーレイディスク(BD)の年間売り上げランキング(17年12月25日付~18年12月17日付)によると、アーティスト別では、安室さんが190億円で1位に輝いた。
1996年以来、2度目の受賞となった。引退した今でも存在感を示す「平成の歌姫」安室さんの2018年を振り返った。

ラストツアーに80万人 「最後は笑顔で」

昨年9月20日、自身の40歳の誕生日に突然、「2018年9月16日をもって引退することを決意いたしました」と発表し、
世間を驚かせた安室さん。今年2月からは、「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」と題し、
東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5都市での5大ドームツアーとアジア公演を開催。

国内ドームツアー17公演・約75万人、アジアツアー6公演・約5万人の“国内ソロアーティスト史上ツアー最多”となる約80万人を動員した。

ステージ上には、安室さんからファンへの気持ちを表現した「25 THANK YOU I LOVE FAN」のセットが組まれ、札幌ドーム公演では、「Finally」を披露する場面で、安室さんがステージで感極まり、泣きながら歌い上げるということもあった。

6月3日に行われた千秋楽となる東京ドーム公演では、アンコールが終わると、ダンサー一人一人とハグをした安室さん。最後のMCでは、「9月16日以降、私がこうしてステージに立つことはありません。だからこそ、この25年間が私の中でとてもとても大切な思い出になりました。こんな私に、すてきな25年間の思い出を作ってくださったファンの皆さん、そして、サポートしてくださったすべての皆さまに心から感謝しています。ありがとうございました」

と涙ながらに感謝の気持ちを伝えた。

また、「いち音楽ファンとして、皆さんの素晴らしい毎日の中に、素晴らしい音楽が常にあふれているよう、心からそう願っています。これからもすてきな音楽にたくさんたくさん、ぜひ出会ってください。25年間ありがとうございました!」と呼びかけ、「最後は笑顔で。みんな元気でねー! バイバーイ!」と笑顔で会場を後にした。

女性ファッション誌の表紙 “総なめ”イモトとの対談も

今年は引退発表を受けて、自身が最も多く表紙を飾った雑誌となった「ViVi(ヴィヴィ)」(講談社)をはじめ、日本人の女性アーティストが表紙に起用されるのは初となった「VOGUE JAPAN(ヴォーグ・ジャパン)」(コンデナスト・ジャパン)、「sweet(スウィート)」(宝島社)、「mina(ミーナ)」(主婦の友社)、「ar(アール)」(主婦と生活社)など、女性ファッション誌の表紙に次々と起用され、特集が組まれ、女性ファッション誌の表紙を“総なめ”する勢いだった。

さらに、企業とのコラボレーションも話題になった。4月には、スウェーデン発のファストファッションブランド「H&M」と安室さんがコラボした「Namie Amuro × H&M」コレクションのアイテムが発売され、初日で完売商品が続出するなど大人気に。8月には第2弾も発売された。また、7月には、メーキャップブランド「ヴィセ」と安室さんとのコラボ商品「ヴィセ リシェ アイカラーパレットNA」が発売され、発売と同時に店頭から姿を消すなど話題となった。

今夏から引退日までは、自身の25年の軌跡をたどる体感型の展覧会「namie amuro Final Space」が、東京、大阪、福岡、沖縄の4会場で開催。撮り下ろしの特別映像を中心に、懐かしい映像や、衣装、ツアーアイテムなどが展示されたアトラクション型の空間で、安室さんの歩みを振り返ることができる内容で、安室さん本人が会場を訪れて直筆のサインを残したことも話題になった。

また、日本テレビ系の人気バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」では、安室さんのファンを公言するお笑いタレントのイモトアヤコさんと、安室さんの“最初で最後の共演”が放送された。イモトさんが安室さんへの思いを語って、安室さんが涙を流す一幕もあった。

地元・沖縄でラストライブ 最後はファンと一緒に花火鑑賞

引退前日となる9月15日には、ラストライブとなるイベント「WE LOVE NAMIE HANABI SHOW 前夜祭 I LOVE OKINAWA/I LOVE MUSIC supported by セブン-イレブン」が、沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市)で開催された。

山下智久さん、歌手のDOUBLEさんがサプライズで登場したほか、台湾の歌姫、ジョリン・ツァイさん、平井堅さん、BEGINやMONGOL800が出演した。

ピンクの文字で「I LOVE music!」と書かれたセットも登場。ラストライブ最後の曲は、16年ぶりに再タッグを組んだ小室哲哉さんが楽曲提供した「How do you feel now?」で、安室さんは笑顔で披露。最後のMCでは、「今日、参加してくださった素晴らしいアーティストの皆さんに大きな拍手をお願いします! そして、今日この会場に来てくださった皆さん、本当に本当にありがとうございました!」とあいさつ。出演者たちと手を上に挙げ、お辞儀をし、「ありがとうございました~!」と感謝の気持ちを伝えた。

引退当日の同16日には、宜野湾トロピカルビーチ特設会場(同)で花火大会「WE LOVE NAMIE HANABI SHOW supported by セブン-イレブン」が開催された。安室さん自身もデビュー以来“初めて”となる浴衣姿で、ファンと一緒に花火を観賞した。花火大会で「Finally」の曲が流れると、安室さんが大粒の涙を流す場面もあった。

そして、花火大会が終わった後に、公式サイトでコメントを発表。

「昨年引退を発表させていただいてからこの1年、1日1日を大切に過ごさせていただきました」と振り返り、
「実りある25年間をファンの皆さんと過ごせたこと、応援してくださり、支えてくださったこと、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。『ありがとうございました。』」と感謝の思いをつづった。

25年間ほんの一瞬でもファンの皆さんの心に寄り添える歌手でいられたならうれしく思います。応援してくださったファンの皆様、『25年間ありがとうございました。』」。

そのメッセージとともに平成最後の秋に引退した「平成の歌姫」は、これからも多くの人々の記憶の中で輝き続ける。